【制作委託を考えている方向け】制作を安く早く済ませるために必要な3つのアイテム

最近、制作案件を請け負っている中でひしひしと感じることがありました。
今日はそのことについて書こうと思います。


研究者のみならず、ほとんどの方はCGクリエイターがどのような手順を踏んで
制作を行っているかはご存じないでしょう。専門的な内容なので無理もありません。
一方で、研究費など様々な諸事情により安く短期間で依頼を頼みたいのは皆同じでしょう。
「依頼するテクニック」を知っていればスムーズに進行できます。
今日はそのために必要な3つのアイテムを紹介します。


1.ラフ画(動画の場合は絵コンテ)
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まずはラフ画または絵コンテです。これは制作進行の道筋を決める際に非常に重要な
要素となります。制作相談の段階での有無で、制作期間が1週間近く変わることもあります。
僕ら制作側は、これを元に制作する3Dモデル・視覚効果・動画の尺を決めています。
よって見積もり作成時も、ラフ画・絵コンテを元にしています。
僕らがクライアントさんから聞いた内容で絵コンテを描く場合もありますが、
研究をやっているご本人が描いた方が正確性は上です。



上の絵コンテはかなり細かく描いていますが、実際はここまでキッチリする必要はありません。
「何が、いつ、どうする」位が分かれば大概は事足ります。




2.論文や画像などの資料
詳細な試料も重要です。というのも僕らのようなScience CGアドバイザーでも、
科学の全てを知っていることはまず有り得ません。
具体的な実験原理や物体の質感や形状を知ることは制作案件を回すうえで必要不可欠な
ことなので、場合により論文や参考画像等の資料提供もお願いしています。
「研究のアウトリーチのサポート事業」である以上、何がクライアントさんの研究の
推しポイントなのか?を把握する必要もあります。



門外漢な分野については、毎回クライアントさんとのヒアリングを介して制作をしています。
幸いなことに僕が所属していた大学の学科は、物理・生物・化学・医学・数学など
基礎的な内容は幅広く押さえたカリキュラムで勉強していたので、話を聞けば大方のイメージは
湧きます。あとはイメージを掘り下げて形にしていくだけです。



また3DCG内では「テクスチャ」という手法が存在し、渡して貰った画像をそのままCGにはめ込んで
作品にすることも可能です。特に測定結果のグラフなどをCG内に表現したい時には有ると制作が
短期間で済むと同時に見積もりの段階からお安くすることも出来ます。





3.完成済みの3Dモデル
そしてもう一つ重要なのが完成済みの3Dモデルデータ
これがあればそのまま静止画や動画に組み込むことができるので一気に作業が早くなります。
さらに大きいことに、3Dモデル提供があれば見積もりが一気に安くなる場合もあります。
3DCG制作ではモデリング(形状制作)に最も時間を割きますのである意味当然です。
3Dモデルには様々なデータ形式がありますが、どの3DCGソフトでもほとんどのデータ形式に
対応しています。


最近ではサンプルを顕微鏡で観察する際、附属のソフトウェアで観察物を3D状に表現できる
場合もあります。実験データの見せ方も3Dに寄ってきているようです。



PDB.png
立体分子モデルはProtein Data Bank(以下PDB)などのデータベースからpdbデータとしてダウンロード
できますが、データベースを使用する時には注意が必要です。
「〇〇の分子をここに組み込んで欲しい」と言う依頼も過去に受けましたが、
PDBには同じ分子模型でも異なる状態(分子間距離や別分子の結合)で登録されている場合がありますので、「データベースのこのデータを参考にして欲しい」など具体的な指定を頂くことをお願いしています。


間違ったデータを使用すると間違った表現になりかねない為、研究を行うクライアントさん本人から
データを指定してもらう事は殊更に重要です。


3Dモデルに関する知識は、Science CG塾にて学ぶことが出来ます。
ラボなど組織内の1人だけが知識を持っているだけで、より効率的な制作が可能となります。


以上3点が制作依頼時に意識して頂けると助かる点になります。
もっとも、初めての方には慣れない部分も多いかと思いますので、
初めの相談の時点でアドバイスをさせて頂いています。


それではまた!

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